掌篇★ガチャポン

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56.『白姫の衣』

20080123223713
「雪は溶けるとどこへいくの」
「人と同じで天に昇るよ」
「雪の色は?」
「雲の白んなる。お前の頬の朱さも、いつか花の色んなる」
 私が幼い頃、祖母は何を訊いても答えてくれた。

 一年振りに会う祖母は穏やかに眠っていた、白寿に手が届く歳だった。
 母の故郷の風習で綿を伸ばして故人に着せ掛ける。綿で着物を作り、帯を作り、綿帽子を作る。まっ白い花嫁御寮は傘と杖と草鞋を持って彼岸へと輿入れする。
「これで色打ち掛けにするんよ」
 叔母に薄紫の蘭を渡された。白や黄の菊の献花で、華やかに着飾った祖母は花に添われて煙になった。

 葬場の帰り道、初雪が舞い降りた。
(もう帰ってきちゃったの? おばあちゃん)

 掌の綿雪は命のように儚く溶けた。

*゜。○。゜*゜。○。゜*゜。○。゜*゜。○。

 雪が降りましたね。

 昼間、電車の窓から見た家々はパウダーシュガーを振りかけたガトーショコラやウェハースのようで何だかおいしそうでした。
 キンと寒い日は自分と世界の境界がはっきりして、自らが冷気でぐるりとふちどられるようで面白くて好きです。って大人気ないですかね?

 上の話は、友人の故郷の葬儀の風習をもとに書きました。
 私の書く話は10?90%の割合で本当がまざっています。実際に起きたことだったり、書いた時の気分だったりですが。
 半ば日記のような独り言のようなへろへろした代物ですが、多少なりとも気分を共有していただければ幸甚です。

 今夜は冷えますのでくれぐれも風邪に気を付けて、暖かくしてお過ごしください。(^-^)

▲画像は、こたつで眠りこける実家のわんこです。本文と全く関係ありませんがやたらと幸せそうなので。 
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