掌篇★ガチャポン

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【33】.『ロボットと犬』

 ネジは機嫌が悪いらしく何度呼んでも知らんふりをしている。食事に手をつけずずっと寝そべったままだ。
 いつもはうるさくじゃれつき邪魔ばかりするのに。
 ゼンマイは世話を諦めて外に出た。
 博士に任されたもう一つの仕事、死んだ人間達の埋葬をする為に。
 しかし、惑星は広く、いくら埋めても終らない。
 
 バキリと鈍い音がして最後の脚が折れた。もう替えの部品は無い。
 脚を引いて作業を続けていると空から雲のかけらが落ちてきた。
 それはきりもなく降りつもり、白く地表を覆っていった。
 ゼンマイは車に戻り、腐敗したネジを抱くと白いものの上に横たわった。自分の代わりに全てを埋めてくれる誰かが現れたのだ。

 まもなくモニターがふさがれ静寂が訪れた。

(『遊歩人』掲載)
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