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掌篇★ガチャポン

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五百字小説『卯憑き』

 僕は兎とにらみあっていた。

 喫茶店のテーブルにつっぷして泣きじゃくる彼女の背中に真っ白でふかふかで真ん丸い眼をした兎が前肢でへばりついている。
 呆然とする僕の前で、ゴメンナサイ、ミンナワタシガワルイノと幾度も繰り返す彼女。
「じゃあ、別れよう」と言うとワアアアアン、ヤッパリスキジャナカッタノネ!
 別れ話を切り出したのは君じゃないか?
「僕はぜんぜん平気だよ」の「よ」のあたりで兎がぴょんっと僕の背中に跳び移った。
 涙で化粧を崩しながら、去って行く彼女の足取りは軽かった。

 これくらい大丈夫、そう僕が言う度に背中は少しづつ重くなった。
 そんなに好きじゃなかった、と呟くと兎はズンと重さを増した。
 本当は不器用な自分の手足と同じくらい自然で必要だった。

 僕が待ち合わせに遅れる度、約束を破る度、彼女の話に上の空で相づちを打つ度、微笑む彼女の背中の兎が赤い瞳で僕を睨みつけて人差し指みたいに耳を揺らして警告してた。
 ヘイキジャナイ、ダイジョウブジャナイヨ
 彼女の強ばった笑顔を見て見ぬふりしてた。

 待ち受け画像の彼女に「この、ウつき!」と呟いたら、背中の兎がきゅううんと啼いた。

■■■■■■■■■

 人事異動後の職場環境に馴れず、壊れ気味の日記が続いております。(苦笑)

 ドン引きしている方もいらっしゃると思いますが御容赦ください。なんせ頭と根性の弱い人間なんで。

 さて、六作目に書いた五百字小説です。

 とても可愛い兎画像を頂戴したので、そのイメージで書こうと思ったら全然別物になりました。
 書きながら、初参りに神田明神に詣でて『お願い兎』の御守りを戴いてこようと思いました。因幡の白兎を象った御守りでとても可愛いんですよ。

 まあ、たまにはちょいポエムな感じで。(笑)
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