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掌篇★ガチャポン

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三百字小説『燃え尽きた空』

「ふふふふふ、止められませんよ!」
 痩せた青年は不敵な笑みを浮かべると右手を高くあげた。
 雲一つなく青々と晴れ渡った真冬の空の下、摩天楼の屋上に突き刺さった影法師。
 その細く白い指先からメラメラと焔が吹きあがり、青空に燃えうつり、ゴウゴウと音をたてて見る間に燃え拡がった。
 紺碧の空を紅蓮の舌が舐め尽くし、深紅に染め上げてやがて消し炭にかえた。焼け落ちた後も無数の埋火達がチカチカと鈍く光っている。
 ひらひらと焔が降ってきたので踵で踏み消すと周りの焦げた青空だった。
 フッ、と銃口にするように人差し指に息を吹きかけて青年は下界へと身を踊らせた。
 私が空の燃え差しを拾うと中から烏が飛び立ち、指先が煤まみれになった。

 (『遊歩人』平成二十一年一月号掲載)

■■■■■■■■■■

 本日、実家からマンションに戻ったら、郵便受けにオンデマンド雑誌『遊歩人』が届いてました。

 先月、久しぶりに応募した掌編二編のうち一編を採用して戴きました。やたーっ! 千円分の図書券のお年玉、メチャ嬉しいです。
 これも、超短編イベントで「末吉」をひいた御利益かしらん♪

 上の話は山下画伯の手首のトロフィーのイメージで書いた三百字小説『着火男』に加筆修正したものです。

 捧げますと言っておきながら、セコく応募しててすみません。根が貧乏性なもんで……。>山下画伯

 文章の報酬で本を買うというのは、私の密かな夢だったりします。
『てのひら怪談2』と『遊歩人』に夢を叶えて戴きました。本当に有難いことです。

 さて、選評は

「どこかで観たハリウッド映画のワンシーンを思い出させる暗黒のヴィジョン。―まさに言葉のSFX。黙示録的な凄味を感じさせる作品である」

 ギクッ!! ハリウッド映画『ダークナイト』を観た直後に書いたのがバレバレかしら? 至極単純な人間なんです?。
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